「感情的にならない~気持ちの整理術~」 レビュー
今回は精神科医の和田秀樹さんの著書「感情的にならない~気持ちの整理術~」のレビューとまとめになります。
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名前の通り、自分の考えと感情をコントロールして毎日気分よく過ごせるためのノウハウが書かれています。
なので、双極性気味の人にはかなり刺さる内容になっています。
個人的に印象に残った部分を簡単にまとめてみました。
① 感情をコントロールしないと人生も不幸になる
感情を表に出す人の方が人に好かれやすいのですがコントロール出来ない感情は人を不幸にさせてしまいます。
感情を持たないようにするのではなく
感情を持った時に問題を起こさないように自制することが重要です。
② 「嫌われたくない」という気持ちが不機嫌を生む
不機嫌な人は人一倍相手の気持ちを重視し過ぎて、自分の感情よりも相手からどう思われるかを気にしてしまうのです。
時には、嫌な場合嫌われる勇気を持って自分の感情を優先させるが大事です。
自分の感情を理解することは、感情をコントロールする第一歩となります。
③ いつまでも落ち込んでいるのは過去の自分のせい?
長期間にわたってマイナス感情を引きずると体調を崩したりうつになってしまう。
需要なのは「過去は変えられない」と理解すること。変えようがない過去について悩んでも建設的ではない。
大事なのは、過去は変えられないが、過去に対する対応は変えることが出来ます。
④ 考えれば考えるだけ不安は膨れ上がる
あれこれ考えて不安になってしまう人は
自分の考えていることが「今一番大きな問題である」ととらえてしまいます。
その点あまり不安を感じない人は、”目の前にあることを重視します。
考えても答えが出ないことについては、自分の関係がないと割り切ってしまうのが事になります。
⑤ 「答えは1つ」だと思うから不機嫌になる
物事を一方的に決めつける考え方こそが、人間を最も不機嫌にさせ不安に陥れます。
正しさで自分を縛れば縛るほど、不機嫌やストレスから逃れられなくなってしまいます。
⑥ まずは自分の性格の"偏り"に気づく
何か自分の思い通りにならないときに、怒っているのはその人だけというケースは多い。
つまり性格が偏っているからこそ、相手の行動がいちいち気になってしまうのです。例えば相手の遅刻にイライラしていしまうときは
「自分は人よりも時間に厳しい人間なんだな」
と認めれば感情的にならずに他人の行動も冷静に受け止めることが出来ます。
⑦ ハードルはほどほどの高さに設定する
完璧主義は不機嫌のもと。すべてが完璧にうまくいくことはありえない。
だから最初から100%を目指すのではなく、
80%も達成できれば十分だと考えるようにすることが大事。
⑧ 自分を褒める、自分に魔法をかける
人はポジティブに肯定されると、実際にそうだと思い込む傾向がある。(フォアラー効果orバーナム効果)
なのでどんな結果が出てもまずは自分を褒めることが大事。
⑨ 「察してほしい」という甘えを捨てる
誰かに自分の気持ちを察してほしいと甘えてしまうのは、普段から周囲の人の思惑を気にして生きているから。
人の感情は、言葉に出さない限り理解されないと知るべき。
⑩ 間違いを認めて素直に謝る
問題なのは自分に非があるか相手に非があるかではない。
たとえ自分に非がなくても、最初に謝ってしまう方がお互いイライラせずに済む。 さっさと謝って、損して得を取る発想が大事。
以上、自分の心に刺さった内容を列挙してみました。文章も非常に読みやすく、双極性障害の躁状態の癖への対応とも言える内容になっているので、ぜひ一読するのをお勧めします。